多くの就活生にとって内定が出始めるのはおおよそ4年生の8月頃です。つまり大学生活は残り半年間となります、この6ヶ月間は内定者となりますが、皆さんは何をして過ごしますか?
- サークル
- 部活動
- 勉強
- アルバイト
- 飲み会
- 恋愛
- 卒業旅行
など人それぞれでしょう。私がおすすめするのは”資格の勉強”です。一番に力をつぎ込む必要はありませんが、コツコツ勉強する癖を付けておいたほうが良いです。というより、必ず付けておきましょう。
IT企業は『勉強がずっと続く』と耳にしたことありませんか?実際その通りで、私は大学生の時よりも社会人になってからの方が勉強しています。
IT知識やスキルは仕事を通して必然と付いてきますが、勉強する癖をつけておくと吸収する力が段違いです。つまり勉強する癖を付けているのか付けていないのかでは、社会人としてスタートダッシュが違います。
ただ闇雲に勉強するよりも、社会人になって仕事に活かすことができることを勉強した方がいです。そのため、今回は内定者でもある大学4年生の内から、勉強しておいた方が良い資格を紹介します。
Contents
SIer内定者が勉強しておくべき資格1:【MOS】エクセルは必須級スキル
業界研究をしっかりしている学生は、SIerのSEがあまりプログラミングをしないことは理解しているでしょう。特に上流工程に関わるようなSIerであれば、あるほどプログラミングは行いません。
実際にユーザー系SIerで働いている身として正直なことを言うと、実際にプログラミングはほとんど行いません。部署によって一概には言えませんが、私の場合2年目まで関わりましたが、3年目以降は一切しなくなりました。それも2年目までも毎日プログラミングをしていた訳ではありません。
じゃあ何をするかと言うと、エクセルでの
- ユーザー部門へ説明する資料作り
- 要件をシステムに落とし込む設計書作り
- ベンダーの進捗管理
などがメインです。つまり基本的にはエクセルを使って仕事をするのがほとんどです。
そこで、MOSという資格です。実際に受験をする必要まではないかもしれませんが、エクセルの勉強は強くおすすめします。実際に多くの社会人はエクセルの重要性に気づいています。
https://x.com/012_shiro/status/1777626905690120485
https://x.com/Market_Letter_/status/1413684643988131842
コピーや貼り付けなど基本的なショートカットは、使わなくても業務は成り立ちます。しかし、このショートカットを知ってるだけで何倍・何十倍も業務効率が上がります。そのため、必要なエクセル操作は学生の内に身につけておきましょう。
エクセルを学ぶ上で、参考書は必須級です。様々な参考書がありますが一番のおすすめは『できるYouTuber式 Excel 現場の教科書』です。
よく紙の参考書って、
のように、見失ってしまうことが多いです。しかし、この参考書の場合、動画と連動しているので、視覚的に分かりやすく、簡単に実践することができます。
MOSの資格自体は取得する必要はないかもしれませんが、このようなエクセルスキルは身につけておきましょう。
SIer内定者が勉強しておくべき資格2:【基本情報技術者試験】勉強してスタートダッシュを切る!
ほとんどの会社ではこの基本情報技術者試験が必須級の資格です。むしろ昇格条件の一つにもなっている会社も存在します。
ちなみに情報処理試験の難易度は下記の通りです。
ITパスポート <<< 基本情報技術者試験 << 応用情報技術者試験 << 高度情報処理技術者試験(プロマネやネットワークスペシャリストなど)
ITパスポートは本当に必要ありません。この資格の勉強をするならば基本情報技術者試験や大学専攻の勉強をした方が有意義でしょう。
むしろ、SIer業界では、ITパスポートを持っている方が恥ずかしいという謎の風潮もあります。
そもそもITパスポートはIT(システム)を”使う側”が取得するような資格です。SIerのようにIT(システム)を”作る側”は取得する必要が無いのです。
IT系・システム系って字面だけだとかなりイメージし辛いです。そのため、イラスト付きの方が初心者には頭の中で整理がしやすいでしょう。私は理系でしたが、このキタミ式はイラストがメインなので、分かりやすくて大変にお世話になりました。
SIerはなかなか社外へ成果を出しにくいです。そのためこのような資格でしか、社外と比較できません。
特に就活において企業のアピールポイントは資格取得による技術力です。技術力アピールのために資格取得を推奨されますし、新卒採用でのアピールもよく資格力が使われます。
説明会で、『当社○○の資格保有率が80%以上』とか聞きませんか?その多くは報奨金を出すから資格取得しましょう!という風潮があるからです。これって悪いことではなく、むしろ良いことです。社員のスキルが上がり、会社もアピールしやすくなる。お互いwin-winの関係です。
一つアドバイスするとするならば、このような資格は入社後に取得した方がお得です。
多くの企業では、『企業の受験費用負担』や『報奨金(一時金)』があるため、入社後に資格を取得した方がお得なケースがほとんどです。つまり、その時に資格取得して初めて報奨金がもらえる=大学生時代に資格取得しても報奨金はもらえません。
そのため、大学生の内に勉強しておき、社会人1年目の春(4月)に取得するのが一番良いスケジュールでしょう。
基本情報技術者試験は毎年春夏の年2回の受験ができます。1回の受験料は7,500円ほど掛かります。払えない金額ではありませんが、意外と値段も高いですので、会社が負担してくれるのは嬉しいポイントです。
また、稀に毎月の給料に資格手当のように上乗せされる企業もあります。このような企業は少ないのであまり気にしなくて良いかと思いますが、取得して貰えるお金は以下の2つが考えられます。
- 受験費用負担や報奨金など一時的な報奨がある
- 資格手当などで毎月の給料に上乗せされる
どちらに当てはまるのか、実際に働いている社員しか分かりません。このような情報は座談会やOB訪問等で確認しておきましょう。OB訪問であれば、ビズリーチ・キャンパスを使うと便利です。
▼実はキャリアセンターよりもおすすめ▼
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SIer内定者が勉強しておくべき資格3:【TOEIC】仕事では使わないけど、あるとかなり有利
確かに英語は必要のない業務が多数でしょう。しかし、英語ができれば選択肢が広がります。例えば海外研修がある企業ならば参加資格が得られます。多くの企業では、この海外研修の必要最低条件として、TOEIC600,700点以上など絶対的な数値が定められています。
もちろんTOEICではなく、話す力も必要ですが、それを測るのは実際問題難しいです。そのため、まずはTOEICの点数を伸ばすことだけを考えていれば良いです。
また、仕事上必要なくても、課長や部長の昇格要件として、TOEIC600点以上など定めている企業もあります。
引用:TOEIC公式HP(【導入事例】昇進・昇格の要件)
導入事例ではSIerではありませんでしたが、このようにTOEICを要件としている企業はありますし、グローバル化が進む昨今では遅かれ早かれ導入が加速していくと予測できます。
さらに転職する時にもTOEICは重要視されます。TOEICの点数さえ良ければ転職無双できるとの噂も聞きます。あくまで噂ですが、良い点を持っていることに越したことはありませんね。
何度でも言います。日本国内で最もコスパよくオススメの英語資格はTOEIC。活用次第でここまで人生の選択肢が広がるものはなかなかない。大企業への就職、会社での昇進、異業種への転職、大幅な給与UP。僕の人生はTOEICのおかげで大きく好転した。そんな人を増やすためのきっかけをこれからも届けたい。
— りんと (@rintoeic) August 29, 2021
TOEICの場合、参考書は無限にあります。そして自分が500点を目指しているのか、600点を目指しているのか、900点を目指しているのかで、使用するべき参考書も変わってきます。
そのため、書店で手にとってパラパラと見た感じで自分に合いそうな参考書が一番良いです。参考までに私が使用している参考書を紹介しておきます。
SIer内定者に必要のない勉強はプログラミング!
一般的なSIer社員であれば、プログラミングの予習は必要ないと思って良いでしょう。
しっかりした企業であれば、研修期間中にプログラミング研修があります。3ヶ月間の手厚い研修スケジュールが組まれている企業が多数です。さらに、職場配属になった後でもOJT制度が整っていたり、難易度の低いプログラミングから経験と、順を追って成長できますので、不要と言い切れます。
そして何よりも、エクセルの大事さで伝えたとおり、一般的なSIerではエクセルでの設計書作りやテスト計画、スケジュール管理がメインです。必ずしも難易度の高いプログラミング能力は必要ありません。
もちろん興味があれば、触ってみても良いですが、段階を追わないと挫折する可能性もあります。個人的にはプログラミングよりもアルゴリズムの理解の方が重要だと考えています。
頭で考えていることをアウトプットする練習と思って、アルゴリズムの勉強をしてみてはいかがでしょうか。基本情報技術者試験でもこのアルゴリズムが難問ですので、早めに考え方をインプットしておきたいです。
SIer内定者におすすめ資格のまとめ
ここまで紹介したことのおさらいです。
- MOS:エクセルの勉強をしておけば業務効率化
- 基本情報技術者試験:SIerで働くならば必須級
- TOEIC:キャリアプランの選択肢を広げるために
紹介してきて分かる通り、必ず取っておくべき資格はありません。それよりも報奨金や受験料などが企業負担など社会人になってから取った方が、お得なケースが多いです。
そのため、大学生の内には勉強する習慣をつけるだけで十分です。最後の大学生活を思いっきり楽しむ一方で、着実に社会人生活に向けた準備もしておきましょう。