SIer企業から内定を獲得した皆さん、『入社前にどのプログラミング言語を勉強すべきか?』と悩んでいませんか?
質問箱にも『どんなプログラミング言語を勉強しておけば良いですか?』のような質問が多く寄せられます。私が学生の時にはこんなこと考えていませんでしたので、最近の学生は素晴らしいですね。
そこで現役SEの筆者が結論をお伝えします。SIer内定者におすすめのプログラミング言語トップ3は
- Python
- C言語
- 日本語(コミュニケーション)
です。
この記事では10年以上SIer業界で働く私の実務経験をもとに、『同期より一歩リードしたい』『配属後にスムーズに業務に入りたい』という意欲的な内定者に向けて、実践的なアドバイスをお届けします。
Contents
SIer内定者におすすめのプログラミング言語トップ2
SIer業務の特性を踏まえ、内定者が学ぶべきプログラミング言語を2つに厳選しました。
1位:Python(最優先で学ぶべき)
まず一番はじめにおすすめするのはPythonです。ディープラーニングなどのAIに使用されているのはこのPythonです。中には異なる言語を使用している可能性もありますが、Pythonを学んでおけば間違いないです。
プログラミング言語に関するアンケートで、現役エンジニア100名に聞いた最も将来性の高いプログラミング言語は「Python」との結果も出ています。
引用:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000065.000047683.html
また、Pythonは比較的ソースコードがシンプルで文法も分かりやすいと言われています。当たり前ですが、初心者に躓きやすいのはこの文法です。また、さまざまな分野で利用されており、データ分析や機械学習、Web開発など、幅広い用途に対応しています。
SIerでのPython活用例
- 製造業向けAI品質管理システム
- 金融機関の不正検知システム
- 小売業の需要予測システム
やはりAIを扱える人材は社内でも評価は相対的に高くなるし、今は花形部署です。転職も比較的募集しているポジションも多く、ステップアップが見込める転職ができます。
2位:C言語(プログラミングの基礎固め)
次におすすめするのはC言語です。いわゆるプログラミング言語の中でも、基礎の基礎と言われている言語であり、習得しておくにはもってこいです。特にC言語を勉強さえしておけば、様々なプログラミング言語にも応用が効くと言われています。
実際に私もC言語は大学生時代に勉強していました。社会人になってからC言語を扱うことはありませんが、C言語で学んだ条件分岐や配列処理、関数の作成などの考え方は、SEとしての基礎にとても役立ちました。
デメリットとしてはC言語で稼働している企業のシステムは少なく、少し古臭いプログラミング言語となります。最近はAIが盛んですが、このようなC言語を用いている会社は無いとは言いませんが、少数でしょう。
そのようなことから、もしプログラミングを勉強するのであれば、C言語かPythonをおすすめします。
絶対にやめてほしいのはお金を払って情報商材を買うこと!
最近エンジニア向けのインターネット広告(情報商材)が多く存在しています。良い情報商材もあるかもしれませんが、基本的には悪徳な情報商材で溢れています。
- プログラミングで月30万円稼げる!
- 未経験から3ヶ月でエンジニア転職!
- 副業で月10万円!
など謳っている広告が多数ありますが、そんな訳ありません。
こんなのに騙されるのはアホです。もしかしたら達成できるかもしれませんが、そのような方々は自力でもできます。まぁ、SIerを目指している方であれば大丈夫だと思いますが。
プログラミングを学ぶ際、高額な情報商材を購入する必要は一切ありません。現在は質の高い無料教材が豊富にあるためです。例えば、
- 東京大学
- Google、リクルート、サイボウズ
などの一流大学や一流企業が講座を無料で公開しています。まずはこちらを活用してみましょう。東京大学であればPythonの入門講座、サイボウズあればエンジニア向けの教材など無料で学習できますので、まずはこちらを試してみてください。
その他企業系の教材も『企業名 無料公開』などでググれば出てきます。
実はSIerで生きてくなら、プログラミング言語よりも日本語を勉強した方が遥かに有意義!
『プログラミング言語じゃないじゃん!』と思われるかもしれませんが、SIerで成功するためには、実はコミュニケーション能力が最も重要です。
例えばAIに関わりたくてPythonを勉強していたとしても、実際に配属される部署はゴリゴリの化石言語でもあるCOBOLとなる可能性も大いにあります。そうなってしまうと、はっきり言ってPythonを勉強していた意味がありません。
しかし、必ずどの部署にも通用する言語はあります。それが日本語です。意外かもしれませんが、SIerとして成功するためにはプログラミング言語だけでなく、日本語のスキルとも言えます。
正直私もまだまだですが、社会人になっても、社内外に日本語が通じない方はたくさんいます。会話をしている時でも、メールの時でも何の話をしているのか分からない方はたくさんいます。
社内の偉い人と話す機会がありましたが、ベンダー会社の話となると、あの会社は正しく日本語が使えるから信頼している。のような話も聞こえてきます。(もちろん対応力や技術力というのは大前提です)
システム障害や大規模なトラブルは
- コミュニケーション不足
- 伝達不足
- 認識誤り
などのヒューマンエラーが大きく占めます。システム障害の8割はコミュニケーションエラーとも言われています。
もちろん技術的要素も関わりありますが、このような日本語に関するものに起因します。実際のみずほ銀行でも起きた大規模障害はこのようなことが書かれています。
そのため、まずシステム障害をなくすにはコミュニケーションをしっかり取ることが重要です。そのコミュニケーションとは紛れもなく日本語です。最近ではWEB会議も増えてきましたので、感情や表情、身振り手振りなどのフィーリングは若干伝わりづらくなり、バーバルコミュニケーションが重要となってきます。ちなみにノンバーバルコミュニケーションの重要性を説いているのが『人は見た目が9割』という本です。
突然ですが、『明日朝パンが食べたい!』と言われたら、あなたならどうしますか?
この話はグループディスカッションのコツとしても書いていますので、どのような対応をすればよいのか気になる方はぜひ以下を参考にしてみてください。

【まとめ】SIer内定者が勉強するべき言語はPython、C言語、日本語のどれか!
もし学生のうちに言語を勉強するのであれば、
- Python
- C言語
- 日本語
のどれかをおすすめします。もちろんこれは一般的なSIer向けに書いていますので、『私はweb系を目指しているんだ!』という方には当てはまらないかもしれません。
また、私がC言語を学んでいたこともあってC言語を入れましたが、やはりプログラミング言語の一番のおすすめはPythonです。ただ、本当にそれ以上に日本語も大事です。ガチで日本語だけは勉強しておくと、スタートダッシュを切れますよ。
勉強することも大事ですが、残り短い学生生活も満喫できるよう、バランスを考えてお過ごしください。
