今回紹介するのは富士ソフトです。SIerの中でも独立系大手企業で名を轟かせており、とにかく様々な事業を展開しています。それだけ大人数が所属していますし、新卒採用人数も業界最大規模です。
Contents
就活で感じた富士ソフトの特徴
事業内容や特徴
情報処理サービスをメインに携わっています。独立系なので自由度の高いシステム開発を行うことができ、最適なソリューションを提案することができます。
職種的には
- システムエンジニア
- インフラ・ネットワークエンジニア
- ハードウェアエンジニア
- システムデザイン
などが存在し、他にも営業・管理系の職種があります。エンジニア領域は、基本的なSIerと同じようなイメージでしょう。特に目新しい職種は存在しません。
関わる業界としては、流通業、金融業、サービス業、製造業、ネットビジネス、社会インフラ、教育、文教、医療、公共機関など、ほぼすべての業界を網羅しています。それら企業に対して、上流工程でもあるコンサルティングから、下流工程と呼ばれる開発、サポートまでトータルソリューションを提供しています。SIerにおいては、このトータルソリューションが一つのキーワードです。
上流工程のみならず、下流工程のみならず、上流工程から下流工程まで関われるのが、富士ソフトの強みでもあります。
その中でも特に下流工程のプログラム製造やテストにノウハウを持っています。またソフトウェアでは、携帯の予測変換機能に強みを持っており、特に金融分野と鉄道分野に人員が割かれるようです。
パルロっていうロボットも作っています。何に使用するのか分かりませんでしたが、医療系の介護に使用しているようです。医療現場ではロボットの重要性が増すばかりですので、今後も伸びてくるかもしれません。
資本金は3億円あれば十分大きな会社と言うことができるが、富士ソフトの場合は260億円を超える資本金があります。従業員数も膨大で、単体であれば9.5千人程度、連結であれば1.8万人程度となっています。(2023年12月末現在)
例えば同業界のNECであれば単体22,000名、例えばSCSKであれば1.6万人、CTCであれば5.3千人と富士ソフトの従業員数は国内でもトップクラスであることが分かります。これだけ大人数の従業員がいるからこそ、様々な業界、様々な企業と付き合いがありますね。
私の所属しているSIer企業でも、富士ソフトとは一緒に仕事をしております。
勤務地や福利厚生
横浜の桜木町に本社を構えており、その他にも秋葉原にも大きな自社ビルを持っています。その他にも様々な拠点を持っており、客先常駐はそこまで多くないです。実際には客先常駐率がおよそ30%程度あり、意外と自社開発を行っています。
リクナビには平均所定外労働時間が16.5時間とあります。ただし、一緒に富士ソフトの方と働く機会がありますが、余裕で超えているような気がします。
残業が一定数超えると、その分の休み(有給?)を取得しろ。と上司から言われるようで、制度としては整っております。
残念ながら、離職率も高いため、そのため採用人数を確保していると思われます。
ちなみに、富士ソフトには労働組合がないようです。会社に入ると分かりますが、労働組合ってめちゃくちゃ大事です。毎月の給料や給与(ボーナス)、労働環境の向上など労働組合が会社に掛け持っていますので、それがないとなるとかなり厳しいです。
給料の推移
富士ソフトでの給料推移を、転職口コミサイトより、概ねの給与推移をまとめました。
- 補助職 400万
- 専門 500万
- リーダー 600万
- 主任 700万
- 課長 850万
そこまで年功序列制ではなく、評価によって大きく変わるようです。また、離職率が高いですのでサンプル数が少ないです。
平均給与は約600万円ほどです。もちろん平均なので、この中には新卒入社等の若手も含んでいます。新卒入社の離職率が高いことから、長年生き残れれば給料が高くなるのしょう。
実際に、30歳で500万円前後もらっている方もいますが、この数字はそこまで良いわけではありません。SIerの中でも調べればもっと貰える会社もあります。
実際に働いている社員からの富士ソフトの口コミや評判
ここからは実際の転職サイトに載っている口コミや評判を紹介していきます。あくまでネット上での話です。できるだけ座談会やOB訪問にて自分の耳で確かめてみましょう。
良い口コミ・評判
- 入社直後から色々な仕事を早くから任せてもらえる。多くの経験を得るには良い環境。
- ボーナスも最近は業績が良いので夏冬合わせて4ヶ月近く貰えます。
- 昇級は面談等もしっかりと行い、直属の上司の評価が大きく関わってくる。
- 残業も部署による部分は大きいが、平均的には多くないように感じる。
- 有給奨励日を設けて、有給を取りやすくしたり、ノー残業デーがあったり、プレミアムフライデーがある。
- 有給休暇は2019年度から最低5日取得が必須。その為有給を取りやすいと感じる。
- フレックス制で調整できる。仕事さえすれば早めに帰ったり遅く出勤することもできる。
- 在宅勤務も可能なので時間の調整がしやすい。
- 資格を取ることで役職以上のランクを貰える。基本給に上乗せされるため、技術を身に付ければその分給与に反映される。
- 会社からの援助が出る場合もあり、会社推奨の資格もあるため積極的に取得を目指せる。
- 大量採用を行っており、技術者の派遣会社として需要はあり続けることが見込まれる。
- 新卒入社時の給料は、他業種よりもやや割高のように設定されていると思われる。
- 会社としても女性管理職を増やしており、女性だからダメだと言った扱いも受けない。
- 産休育休、時短勤務と、制度自体は確立されている。
- ベネフィットワンの福利厚生が利用でき、映画が安く利用できたりする。
- フルリモート勤務も部署によっては可能
本社勤務だと残業時間や有給休暇も取得しやすい環境のようです。一方で客先常駐となると、お客様に合わせる必要もあり、不満の声も聞こえてきます。
悪い口コミ・評判
- テスターやエクセル職人の仕事が多い。また、運用・保守等、技術力をあまり身に着けられない現場も多々ある。
- 新しい技術を取り入れた案件・システムも稀であるため、技術力向上を第一目的として入社することはお勧めしない。
- SESの企業なので、受託先の企業のスケジュールに合わせることが必要。
- 勤務先が客先常駐になると評価されにくい環境になり、昇給しにくくなる。
- 客先常駐の場合、労務管理が疎かになり、且つサービス残業が根付いており、社内ルールを無視して過労死ラインを数か月超過しながら働いている社員も見かける。
- 福利厚生はメーカー企業のような手厚さはなく、殆どないと思ってもらっていい。
- 給与が上がりにくいので、昇格するしかない。
- 社宅・寮はあり、そこに住む限りは家賃補助が発生するが、それ以外の場合は出ない。
- 若い時は良いが、年齢を重ねていくと昇給が見込めない為同世代の人に抜かれていく。
- 炎上プロジェクトがそこら中にあるため、各現場のPM・PLが休日をバッファーと捉えていることもある。
- 忙しいときは当たり前のように22時すぎまで残業。たまに休日出勤もある。
- 毎年の新卒採用人数、中途採用人数が多く、すぐ場所がなくなるため、部署ごとのオフィス移動が頻繁にある。
口コミや評判はネット上の噂に過ぎません。百聞は一見に如かず。口コミサイトで調べるのも良いですが、時間があればOB訪問も積極的に行いましょう。特に志望度が高い企業であれば尚更です。
ビズリーチ・キャンパスならば自宅からOB訪問を申し込めます。わざわざ大学のキャリアセンターに出向く必要がありませんので時間短縮の面でもおすすめです。
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富士ソフトの選考フロー
私の時の選考は以下のようなフローでした。
- 説明会
- ES&テストセンター
- 最終面接
まさかの面接1回だけです。300人以上が採用予定人数であるため、とにかく人が必要な感じが伝わってきます。
富士ソフトの説明会
秋葉原のビルで行われました。一通り人事からの会社概要や求める人材等の説明を受けました。説明会ではパルロのアピールもされましたので、技術力の高さをESに組み込めると良いと思います。
その後に、なぜか4人1組でグループワークをしました。このグループワークの様子を人事が見ているわけではなく、何のために行っているのか分かりませんでした。交通費の支給はありません。
富士ソフトの最終面接
面接は学生1人に対し人事の面接官1人でした。
タブレットのようなものを見ながら面接しており、流れ作業のように質問をされました。特に質問から深掘りなどは少なく、本当テンプレートに沿って進められた感じがしました。
そのため、特に困った質問はありませんでしたし、記憶に残った質問はありませんでした。
良いところは交通費がクオカードで支給されたことです。帰りに横浜散策をした記憶があります。
富士ソフト志望の就活生の学歴
誰かと話したわけではありませんが、一緒に働いている方々から聞いた話によると、MARCHはかなり少ないです。日東駒専以下が大部分と認識できます。
なりふり構わず採用しているイメージで、学歴はまったく関係ないと言い切れます。中には東大出身の方もいますが、どのような理由で入社したのでしょうか。
実際に私が一緒に仕事をしている方にMARCHの方はいません。正直に申すと日東駒専以下の方ですので、それなりに門は開いています。
他の就活生(内定者)が使用していた富士ソフトの志望動機を紹介
箇条書きで富士ソフトの志望動機を紹介していきます。志望理由に正解はありませんので、自分の言葉で伝えられるようにしましょう。
- クラウド、AI、セキュリティなどの幅広い分野で国内最高水準の技術
- AIやロボット、IoT等の分野で高い技術力を持っている
- AIS-CRM、moreNOTE、PALROという新しい技術の開発
- 金融・製造業・流通業など幅広い事業領域で課題解決に貢献している
- 提案から開発、運用までワンストップソリューションが可能
- 全行程を担うワンストップサービスが可能
- 独立系ならではの自由度の高いソリューションを提案できる
- 親会社の制約がなく、お客様に対し自由度の高いソリューションを提供できる
- 独立系という立場から様々な業種に価値を提供できる
- 独立系SIとして40年以上業界を牽引してきた実績や豊富な技術力と経験
富士ソフトは独立系SIerの大手でもあり、そこにフォーカスしている方が多いです。キーワードは3つあります。『独立系ならではのお客様に最適なソリューションを提案』と『提案から開発、運用までワンストップサービス』、『ロボットを代表とする高い技術力』です。
それぞれの志望動機になぜそのように思うようになったのか、を伝えることができるとより良いですね。なぜなぜ分析をしてみましょう。
私が選考で使用していた富士ソフトの志望動機
私はあまり他の就活生の志望動機にはあまりなかった2つを選択しました。
- 企業規模が大きいこと
- 採用人数が多いこと
企業規模が大きいと、大きなプロジェクトを通してより社会に貢献できると感じました。また採用人数が多いと同期と切磋琢磨して成長できると感じました。のように伝えています。
こんな理由でも内定を貰えましたので、志望動機はそこまで重視されていません。
富士ソフトの選考結果
富士ソフトとの面接の結果は、内々定をいただきました。特に魅力を感じたわけではなかったので辞退しました。
面接時にはある程度のテンプレ質問だったため、面接の練習には調度良い機会だと思います。
また、私もありましたが内定後に研究室・ゼミの教授からの推薦が欲しいと言われました。これには注意しましょう。
推薦があると、基本的に入社しなくてはいけなくなります。もちろん入社への強制はありませんが、後輩に迷惑がかかることをお忘れなく。