日立グループの中でも2大勢力である日立ソリューションズ(HISOL)について紹介します。
NEC系でいうと、NECソリューションイノベータと立ち位置は似ています。そんなHISOLを紹介していきます。
Contents
就活で感じた日立ソリューションズ(HISOL)の特徴
事業内容や特徴
日立はNECや富士通と並び、国内最大手のSIerです。SIer以外の事業規模だけ見るならば、NECと富士通よりも頭一つ抜けています。
売上高 | ITサービスのみ売上高 | |
---|---|---|
日立 | 9兆4800億円 | 2兆600億円 |
富士通 | 3兆9500億円 | 3兆1200億円 |
NEC | 2兆9100億円 | 2兆3200億円 |
決算から分かる通り、日立グループはSIer事業の売上高は大手3社と比較すると弱いものの、総売上高から見ると、圧倒的な強さを持っています。富士通やNECはこのITサービス(SIer事業)の占める割合が多いですが、日立は多角化が進んでおり、志望動機にも使えそうです。
日立グループの中でも一際勢力のある子会社が日立ソリューションズ(HISOL)です。SIer事業に関して、日立を引っ張っているのは日立ソリューションズ(HISOL)と日立システムズの2社と断言できます。
アプリケーション開発やパッケージ導入、インフラ構築までワンストップソリューションで一貫したサービスを提供することができています。
- スマートマニュファクチャリングソリューション
- デジタルマーケティングソリューション
- ワークスタイル変革ソリューション
- 空間情報ソリューション(Geo Mation)
- 活文
- トータルセキュリティソリューション
が主なサービスや商品です。その他にも、日本初となるブロックチェーンプラットフォーム『PagaSys Plus』やを販売開始していたり、IoTやRPA、AIにも積極的に関わっており、高い技術力を保有していることが分かります。
国内事業のみならず海外にも積極的に進出しています。例えば
- 2019年:米国のCapax Global社を買収し、デジタルトランスフォーメーションの強化
- 2019年:中国のデジタルソリューション事業の拡大に向けてグループ会社5社を統合
- 2018年:ドイツのImplexis Gmbhを買収し、Microsoft Dynamics事業の強化
- 2018年:インドの農業IT化プロジェクトに空間情報ソリューションGeoMationが採用
- 2017年:国営ベトナム郵政通信グループの「Vポイント」システム基盤を提供
などが挙げられます。
このように幅広い事業領域を持っていますが、一部の領域(公共・金融・社会インフラ)は親会社の日立に移管されました。
案件(プロジェクト)は比較的短いスパンで行われており、若手でも責任ある仕事に就くことができます。
勤務地や福利厚生
りんかい線沿いの品川シーサイド駅が最寄りであり、就活生にとっては交通費がそこそこ掛かります。雨の日でも濡れずに会社へ行けるのは嬉しいポイントです。
気になる主な情報は、
- 平均年収:700万円
- 平均年齢:39歳
- 平均残業時間:27時間
- 3年離職率:5%
です。残業はシステム会社の特性上、波がありますが、ほとんどの月で10~20時間に収まるようです。出勤退勤時はPCのログオンログオフで管理されており、部署によって残業時には、上司の承認が必要となっています。これらから出退勤ルールは管理体制が厳重となっていることが分かります。
GWが暦通りに休めたり夏季休暇、年末年始も9連休程度取得できます。有給休暇も月に1回は取得が必須で休みやすい環境です。部ごとに有給取得をカウントしており、上位の部は表彰されることもあるそうです。
男女問わず在宅勤務や育児休暇も推進しており、子供が小さくても安心して働けます。
福利厚生は親会社の日立に基本的に同じです。年5万円のカフェテリアプランが採用されており、旅行や健康増進、自己啓発にパソコン器具など自分の好きなものに利用することができます。
住宅手当もあり、独身の場合は10年目まで3.5万円を限度に半額支給。入社から3年目までは寮もあり、家賃は1万5千円程度で食堂もあります。結婚後の住宅手当は月に6万円程度の補助が10年目以降も出るようです。
実際に働いている社員からの日立ソリューションズ(HISOL)の口コミや評判
ここからは実際の転職サイトに載っている口コミや評判を紹介していきます。あくまでネット上での話です。できるだけ座談会やOB訪問にて自分の耳で確かめてみましょう。
良い口コミ・評判
- 今までのSIerからの脱却に向けて、積極的に新規事業開発に取り組んでいる。
- 親会社は国レベルの事業などを受注するため、社会的に影響度の高い仕事を行うことができる。
- 日立グループの中核で経営状況も良い。雇用の安定性を求める人には向いてる。
- AIを中心としたソリューションを多く提供しており、最先端のスキルを身につけられる。
- 本社の1フロアがリラックスルームとして開放され、ソファで談笑したりできる。
- カフェテリアプランが毎年5万円分付与され、旅行や自己啓発などに利用できる。
- 住宅手当、結婚手当、退職金、401k、保険等一通りの福利交差は揃っている。
- 出退勤はPCのログオンログオフで管理され、残業時には、予め上長の承認が必要。
- GWは10連休が当たり前で、夏季休暇や年末年始は毎年10連休程度取得できる。
- 育休、産休、時短制度を多くの方が取得しており、比較的取りやすい職場。
- 建物が新しくて、机、椅子なども綺麗。どの事業所でも、基本的に清潔感がある。
福利厚生に関しては納得している方が多いです。カフェテリアプランでは毎年5万円分を自分の好きなように利用できるのは良いポイントです。
悪い口コミ・評判
- 新規事業の立ち上げ制度はあるが、承認を取るまで膨大な時間と労力がかかる。
- マネジメント系が優先されて技術系が弱い気がする。
- 昇進している女性や活躍している女性という視点では、人数的にまだ少ないと感じる。
- 女性の管理職は少ないがいる。会社的にも女性管理職を増やそうと躍起になっている。
- 部署によっては絶望的に女性の数が少ない。
- 仕事ができる正社員に仕事が集中しており、業務量の均等化が図られていない。
- システムを作ってプロジェクトは終わりなので、誰かの役に立っている実感が湧かない。
- 中途入社が少なく、人材の流出がかなり激しい。近年は若手の人材流出が目立っている。
- カレンダー上は休みが多いが、客先常駐であれば顧客都合でしか休みを取れない。
- 福利厚生は色々あるが、これと言ってすごい福利厚生は無い。
- ボーナスは良いが、個人のパフォーマンスはあまり関係が無い。競合他社よりはやや少なめ。
口コミや評判はネット上の噂に過ぎません。百聞は一見に如かず。口コミサイトで調べるのも良いですが、時間があればOB訪問も積極的に行いましょう。特に志望度が高い企業であれば尚更です。
ビズリーチ・キャンパスならば自宅からOB訪問を申し込めます。わざわざ大学のキャリアセンターに出向く必要がありませんので時間短縮の面でもおすすめです。
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日立ソリューションズ(HISOL)の選考フロー
日立ソリューションズの選考フローは以下の通りです。
- 説明会(自社 or WEB)
- ES&テストセンター
- グループディスカッション
- 1次面接
- 最終面接
WEB説明会で十分でした。りんかい線沿いに何回も行くのは交通費的に厳しいです。
ES
大きく2点を聞かれます。
- 志望動機
- 入社後にやりたいこと
特に入社後にやりたいことは重要です。日立ソリューションズは高い技術力を持っていることもあり、できれば具体的にやりたいことが書けると良いです。もちろん決まっていない場合には正直に伝えることも良いでしょう。以下は決まっていない場合の一例です。
システムエンジニアになりたいが、絶対にこの業界と関わりたい思いは今のところありません。貴社は幅広い業界と関わりがあるため、入社後の研修を通して、やりたい仕事を見つけていきたいです。また、下流工程から経験を積み、徐々に上流工程に携わり、将来的にはコンサルティングのような仕事をしたいです。
企業研究をしていく内にどのような企業なのか見えてくるので、できるだけ調べてみましょう。
グループディスカッション
グループディスカッションではゲームを行いました。ディスカッションというよりは、グループワークのような形式が近いです。
ちなみに、グループワークで使用するバインダーはお土産で貰いました。
日立ソリューションズ(HISOL)就活生の学歴
グループディスカッション時にしか話していませんが、MARCH以上の方が多く感じました。残念ながら成成明学や日東駒専の就活生はグループ内にいませんでした。
採用実績校:
青山学院大学、大阪大学大学院、お茶の水女子大学、京都大学大学院、慶應義塾大学、慶應義塾大学大学院、神戸大学、神戸大学大学院、静岡大学、首都大学東京大学院、上智大学、成蹊大学、千葉大学、千葉大学大学院、中央大学、中央大学大学院、筑波大学大学院、電気通信大学、電気通信大学大学院、東京工業大学大学院、東京女子大学、東京大学大学院、東京理科大学、東北大学大学院、同志社大学、名古屋大学、名古屋大学大学院、広島大学大学院、法政大学、北海道大学大学院、明治大学、横浜国立大学、横浜市立大学、立教大学、立命館大学、立命館大学大学院、早稲田大学、早稲田大学大学院引用:リクナビ2021年
実際の採用実績校を見ると成蹊大学や東京女子大学などからも採用された実績がありますが、一般的にMARCH以上の学歴が目立ちます。ある程度MARCHがボーダーであることが分かります。
他の就活生(内定者)が使用していた日立ソリューションズ(HISOL)の志望動機を紹介
箇条書きで日立ソリューションズの志望動機を紹介していきます。志望理由に正解はありませんので、自分の言葉で伝えられるようにしましょう。
- ワンストップソリューションで特に上流工程を強みとしている
- 幅広い事業領域でワンストップソリューションを手掛けている
- ワンストップで上流から下流までの全ての工程に関われる
- 上流工程からシステム開発を担え、社内外で信頼されるSEになれる
- プロジェクトの期間が短く、様々な案件に関わり、幅広い知識を習得
- 産業において多様な事業領域を持っている
- 産業系に幅広い分野に携わることのできる
- 産業分野に特化しており、公共・金融よりスピード感のある仕事に取り組める
- 日立グループの情報通信システム事業の中核を担い、ICTを活用したソリューションを提供してきた実績
- 日立の中核SIerとして確かな技術で農業、オフィス、製造、災害対応様々な分野に関われる
- 日立グループにおいて情報・通信システムの中核を担っている
- AIやIoT、RPAなどの最新技術を含めた情報サービスを提供している
- 先端技術の導入に強みがある
- 新技術、新分野にチャレンジし続けている
- 豊富な自社ブランド製品と幅広い顧客基盤を持つ
- 豊富な自社パッケージを持っている
- ITノウハウを蓄積し、社会全体を支える仕事ができる
多くの方が志望動機にしているキーワードは2つにまとめられます。『上流から下流までワンストップソリューション』と『金融系・公共系にはない産業系のメリット』が多く見受けられます。
意外とパッケージ分野やグローバル化に触れる就活生は少ない印象です。この部分を研究し、組み込めたら一味違った志望動機になります。
私が選考で使用していた日立ソリューションズ(HISOL)の志望動機
私が使用していた日立ソリューションズの志望動機は2つで構成していました。
- 幅広い業界と関わっていること
- 自分自身成長できる環境であること
まず一つ目が『幅広い業界と関わっていること』です。幅広い業界と関わることができ、多方面から社会を支えれると感じています。また、上流工程から下流工程までワンストップサービスで関われることで、自分自身の成長にも繋がると考えています。まずは下流工程で経験を積み、将来的には上流工程に関わりたいです。
2つ目は『自分自身成長できる環境であること』です。システムエンジニアの成長のみならず、海外研修や語学研修、HCMシステムがあることから、自らの手でキャリアを形成できると考えています。また資格取得率が高いのが実際の証だと考えており、そのようなレベルの高い環境で切磋琢磨して成長して行きたいです。
日立ソリューションズ(HISOL)の選考結果&まとめ
グループディスカッション合格からの選考辞退です。メーカー系SIerの中ではトップクラスの企業なので、一つの選択肢として入れておきたいです。
もしこのようなメーカー系Sierを見ているのであれば、親会社本体(ここでは日立)も選考に進んでみましょう。これはユーザー系SIerを見ている方も同じです。事業会社も含めて就活をすると、視野が広がりますよ。