ユーザー系SIerって結局システムを作る会社でしょ?業界によって何が違うのか分からないと思われるかもしれません。
今回はユーザー系SIerの中でも業界別の志望動機になりそうな特徴を挙げました。銀行、証券、生保、損保、鉄道、商社の主要6業界について書いていますので、参考にしてみてください。
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ユーザー系SIer:証券業界の志望動機は何?
証券系SIerといえば、野村総合研究所を筆頭に日興システムソリューションズや大和総研などがあります。私は日興システムソリューションズしか選考に進んでいませんが、内定を頂きました。
そんな証券系のシステムといえば、以下のような特徴があり、志望動機にも活かせます。
- 0コンマ何秒を争うシステムに関わることができる
- 守るシステムよりも、攻めるシステムに関われる
- (株取引をしていると)毎日使用するシステムに関われる
- 貯蓄から投資への流れになりつつある日本の手助けとなれる
様々なシステムは、1日・1分も止めてはいけないとの印象ですが、証券系のシステムは0コンマ何秒の世界を争っています。トレーダーにとっては1秒どころか0コンマ何秒の世界ですからね。
そのため、『守るシステムというよりも攻めるシステム』に関われるのが特徴です。銀行などは誰もが使うようなシステムですが、毎日は使いません。しかし、株の投資をしている方なら分かると思いますが、ほぼ毎日使用します。
最近では老後の2,000万円問題で貯蓄から投資へ変わりつつあります。今までは銀行にただお金を預けていただけですが、これからは投資への流れが加速しつつあります。つまり、証券業界も売上や利益が伸びていくのではないでしょうか。
『3000円投資生活』はまだ投資をしたことがない方にとっておすすめの本ですので、ぜひAmazonで購入したり本屋でパラパラと読んでみてください。
証券系SIerはSIerの中でも高給取りで有名です。野村総研(野村総合研究所)は業界内でもトップクラスで、1,000万円は超えるでしょう。その他、日興システムソリューションズは内販のみでも初任給25万円に住宅手当とかなり高給の部類にも入ります。給料や福利厚生だけを考えるととてもおすすめな業界です。
ユーザー系SIer:銀行業界の志望動機は何?
銀行系SIerといえば、三菱系の三菱UFJインフォメーションテクノロジー、三井住友系の日本総研、みずほ系のみずほ情報総研などがあります。
そんな銀行系のシステムといえば、以下のような特徴があり、志望動機にも活かせます。
- 今まで生きてきた中で一番身近なシステム
- ATMなど誰もが使用するシステムに関われる
- 24時間365日止めてはいけない責任感
日本人にとって一番身近なシステムといえば銀行のATMやインターネットバンキングじゃないでしょうか。そしてシステムと言えば、ATMやインターネットバンキングが思い出されるかと思います。
さらにそのようなシステムは365日、24時間で1分も止めてはいけません。そのような使命感があるので、責任あるシステムに関わることができます。
銀行はマイナス金利の影響などから利益等が減っていますが、間違いなく潰れることはないでしょう。そのため、安定感や安心感もあり、長く働ける企業でもあります。
事業会社(親会社)でもある三菱UFJ銀行やSMBC三井住友銀行でもIT人財、デジタライゼーション人財等のシステム採用を行っていますので、そちらを選択肢に入れるのも良いかと思います。
ユーザー系SIer:損保(損害保険)業界の志望動機は何?
損保系SIerといえば、東京海上日動システムズ、SOMPOシステムズ、MS&ADシステムズ等があります。
そんな損保系のシステムといえば、以下のような特徴があり、志望動機にも活かせます。
- 誰かを助ける、誰かの挑戦を手助けできる社会的メッセージがある
- 生命保険と違い1年契約が基本なので、システム力が問われる
- 紙とペンから『人とシステム』と言われるぐらい重要になっている
損保系のシステムは一般人など外には見えづらいです。そのため、社会的メッセージを志望動機にするのも良いですね。損害保険は主役となることはありません。地震や大洪水、台風などの大災害は既に身近になりつつあります。そのようなマイナスがあった時の保険のみならず、最近では誰かの挑戦を支えるような保険もあります。自動車で言うと、事故を起こした時の保険から、事故を起こさないための保険に移ってきます。
また、損害保険は親会社の営業社員が保険を売るのではなく、代理店に販売してもらいます。そのため、代理店にとっていかに使いやすいシステムを作るのかが損害保険会社の明暗を分けます。良い保険であっても、システムが使いにくいと、その保険は扱ってくれませんので、システムが最重要になってきます。
損保系SIerは内販がメインです。特に東京海上日動システムズやSOMPOシステムズといった企業は多摩や立川といった自社ビルメインで働けますので、ライフプランを立てやすいです。いずれにしても内販企業ですので、まったり働くことができます。
また、東京海上日動や三井住友海上と言った親会社でもIT部門を募集していますので、ユーザー系SIerだけではなく、事業会社も選択肢に入れておいたほうが良いでしょう。
ユーザー系SIer:生保(生命保険)業界の志望動機は何?
生保系SIerといえば、ニッセイ情報テクノロジー、第一生命テクノクロス(第一生命情報システム)、明治安田情報テクノロジー等があります。
そんな生保系のシステムといえば、以下のような特徴があり、志望動機にも活かせます。
- 誰かの一生を支えられる社会的メッセージ
- 外販も行っているので、企業として成長していく心意気が伺える
- 損保と違って直接営業なので、直接生保職員の力になることができる
損保系のシステムと同様、生保系システムも一般人など外には見えづらいです。そのため、社会的メッセージを志望動機にするのも良いでしょう。損害保険は1年契約が基本的ですが、生命保険は一生続いていきます。つまり、誰かの一生を支えられるような社会的メッセージがあります。
また、生命保険は損害保険と違って、直接営業が一般的です。
そのため、生保系SIerでシステム開発をするとは、真に生保職員の力になれます。身近な人が使うシステムに関われるので、見えやすい一面や、自分が携わっているシステムが表に出て実感しやすいです。
生保系SIerの場合、損保系SIerと違って外販も行っています。一般的に外販は利益目的で行うことが多いため、企業としても成長していく姿勢を伺えます。また、外販を行うということは利益が出るので、その分給料も高いです。損保系SIerよりも生保系SIerの方が給料が高いことは頷けます。
ユーザー系SIer:鉄道業界の志望動機は何?
鉄道系SIerといえば、鉄道情報システム、JR東日本情報システム、JR東海情報システム。JR西日本ITソリューションズ等があります。
そんな鉄道系のシステムといえば、以下のような特徴があり、志望動機にも活かせます。
- 365日安定稼働が求められる難しいシステムに関われる
- 多くの人々を支えられるという社会的メッセージ
- 複雑な輸送システムに関わることができる
- SuicaやPASMO事業の拡張性
鉄道系システムと言えば、通勤通学で毎日使うようなシステムに関われます。SuicaやPASMO、切符で改札を通りますが、その改札が機能しなくなっては大混乱が起こります。
こちらもインフラ機能を担っていますので、より公共性の高いシステムに関わることができます。つまり多くの人々を支えるという社会的メッセージもあります。
また、輸送システムと言うと分かりにくいかもしれませんが、『電車の時刻表』です。朝の山手線などを見ると分かるかもしれませんが、2分、3分間隔で来る電車は緻密な計算が必要です。そのような緻密さを求められるのが鉄道系システムです。
個人的に感じたのは、どこの鉄道系SIerでもマッタリしている雰囲気の社員が多かったです。キビキビ働きたい方には向いていないかもしれまsん。
ユーザー系SIer:商社業界の志望動機は何?
商社系SIerといえば、SCSK、三井情報、伊藤忠テクノソリューションズ等があります。
そんな商社系のシステムといえば、以下のような特徴があります。
- 外販の利益率が高い
- 仕事を通して成長できる
- 多くの業界のシステムに関われる
申し訳ありませんが、商社系と言うとこれと言った特徴がありません。ただ、1つ言えるのは外販に力を入れています。
例えば生保系SIerの外販といえば、関連性のある生命保険・損害保険会社に関わることがメインですが、商社系SIerであれば様々な業界に関われます。
例えば金融・製造・流通などと関わる様々な部署があります。また、外販に力を入れているだけあって利益率も高いです。利益率が高いということは、つまり給料も高くなります。
さらに従業員もかなり多いです。ユーザー系SIerであれば、1,500人程度が一般的な従業員ですが、例えばSCSKであれば12,000人程度、伊藤忠テクノソリューションズであれば4,000人程度とかなり大所帯です。そのため、社内で多種多様な人材・スキルが集まるので、様々なスキルを盗むことも可能です。
【ユーザー系SIerの志望動機】業界別のまとめ
それぞれの業界について特徴が分かったと思います。
ここから企業別に志望動機を作るには、企業研究が欠かせません。その際、ユーザー系SIerのみを観るのではなく、親会社(事業会社)の企業研究をすると、他の就活生よりも一歩リードできます。
企業研究をしても、結局違いが分からない方もいるかもしれません。そのような時は最終的に『人』を志望動機に組み込んでも良いと思います。どのように人を見定めるかというと、座談会時に出てくれた先輩社員やOB訪問が挙げられます。
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