ニッセイ情報テクノロジー(NISSAY IT)は、日本最大の生命保険会社である日本生命のシステム子会社です。生保系ユーザーSIerとして、親会社の基幹システムから外販事業まで幅広く手がけています。
この記事では、実際にニッセイ情報テクノロジーの選考を受けた私の体験をもとに、企業の特徴、選考プロセス、社員の口コミ・評判を詳しく解説します。
就活で生保系SIerやユーザー系SIerを検討している方、ニッセイ情報テクノロジーの選考対策をしたい方はぜひ参考にしてください。
Contents
就活で感じたニッセイ情報テクノロジーの特徴
事業内容:内販7割、外販3割のバランス型生保系SIer
ニッセイ情報テクノロジーは親会社である日本生命のシステム設計から運用保守までのIT戦略を一手に担っています。また、内販だけではなく、外販にも力を入れています。例えば、
- 生損保
- 共済
- 金融機関
- 保険代理店
- 医療保険者
- 医療機関、介護事業者
- 自治体
など、金融業界に限らず様々な業界に関わることがあります。他の生保系SIerと比較した最大の特徴は外販比率の高さです。
| 企業名 | 親会社 | 内販比率 | 外販比率 |
| ニッセイ情報テクノロジー | 日本生命 | 約70% | 約30% |
| 第一生命テクノクロス | 第一生命 | 約80% | 約20% |
| 明治安田生命テクノロジー | 明治安田生命 | 約85% | 約15% |
| 東京海上日動システムズ | 東京海上日動 | 100% | 0% |
この通り、ニッセイ情報テクノロジーは同業他社と比較しても外販比率が高いです。
外販にも力を入れている企業=利益を追求しているとも言えますので、企業として成長していく姿勢が伺えます。そういう意味では志望動機も差別化しやすいです。
勤務地や福利厚生
東京と大阪に拠点がありますが、関東圏出身の方は大阪配属になることはほぼ無いとのことです。ビルは蒲田や新大阪など少し不便な場所にあるのが、不満な社員もいます。ビジネスの中心地から離れているため、通勤の利便性は劣ります。
福利厚生はカフェテリアプランであり、自分にあったプランを選択できます。『えらべるクラブ』という福利厚生に加入しているので、JTB旅行や宿泊は補助金が返ってきたり、割引があったりします。その他にも法人会員価格でフィットネスジムなど申し込める特典があります。
住宅手当は入社後10年間貰えます。ただし、住宅手当は実家が会社から100分以上離れている必要があるとの情報もあります。
休日出勤はほとんどないと思って良いです、出勤した場合は必ず振替休日の取得が必要です。週に1回の早帰りデーや月1回は有休取得を推進するなど、働き方改革に乗り出しているようです。社内では有給休暇も多く、家族休暇やリフレッシュ休暇なども取得できます。
基本的に日本生命に付随しますので、福利厚生は抜群かと思います。
給料の推移
ニッセイ情報テクノロジーでの給料推移を、転職口コミサイトより、概ねの給与推移をまとめました。
- 24歳:400万円
- 26歳:500万円
- 28歳:550万円
- 30歳:600~700万円
- 34歳:650万円
35歳程度までの口コミしか見当たりませんが、4年目、6年目で大きく昇給、35歳程度までは約600万円で頭打ちのようです。役職につければ700,800万円となっていき、部長クラスとなると1,000万円となります。すでに年功序列よりも成果主義の傾向が強く、年齢よりも職務ランクが重要となってくるようです。
親会社の日本生命は生保業界トップクラスの給与水準ですが、システム子会社であるニッセイ情報テクノロジーは外販も行っている割に給与はやや控えめという印象です。
実際に働いている社員からのニッセイ情報テクノロジーの口コミや評判
ここからは実際の転職サイトに載っている口コミや評判を紹介していきます。あくまでネット上での話です。できるだけ座談会やOB訪問にて自分の耳で確かめてみましょう。
良い口コミ・評判
- 親会社が日本生命という大企業であるため、ニッセイ情報テクノロジーも安定している。
- 日本生命からある程度決まった発注があるため、安定して仕事はある。
- サービス残業はなく、10分刻みで残業がつけられる。
- 内販のニッセイ向けの部署は比較的ホワイトなイメージ。
- 新入社員は3ヶ月間みっちり研修があり、IT未経験でも一からスキルを身に着けられる。
- 年次毎に研修が用意されており、希望すれば社外の研修に参加できる。
- 女性管理職を増やす制度や仕組みもあり、結婚や出産後も働く女性が増えてきている。
- 育休、産休を利用している女性が多い。利用することで気まずい雰囲気もありません。
- 社員の女性は出産後の復帰も容易にできる。
- 社内結婚も何組かあり、女性でも長く働く環境はある。
- 4,6年目で大きく昇給し、30後半で850万越えとなる。部長クラスで1,000万程度。
- 夏期休暇、マイライフ休暇というものも含め有給は実質23日。
- 有給休暇は月に一回休暇をとらないといけない義務あり。
- 指定の資格を取ると、資格報酬金がもらえるので、取得に力を入れている社員が多い。
- 資格を取得した際の報奨金は他社と比べると高い。
- 福利厚生はえらべるクラブというのに加入しているので、様々な特典がある。
日本生命のシステムを手掛けているため、仕事に困ることなさそうです。女性も働きやすい環境の口コミが多かったです。
悪い口コミ・評判
- 最新技術を取り入れようと活動はしているが、あまり成果が出ていない。
- 給与は妥当な額で不満もそれ程ないが、退職金などがないため、その点を考慮するともう少しほしい。
- 住宅手当は会社から100分以上離れていないと出ない。
- ビルは蒲田、新大阪などビジネスの中心から離れたところにあり、不便な場所にある。
- 外販、内販の部署で雰囲気はまったく異なる。
- 男性で育休を利用している方はほとんどいない。
- 親会社からの出向者が年々増加し、プロパー社員は専門性に特化した経験に留まる。
- 日本生命からの出向者が優遇される。
- 社内公募とFA制度があるものの、様々な制限があり、利用している社員が少ない。
- 勤務時間が長く、平日にプライベートを確保するのが難しい。
- 早帰り施策や、休日の取得勧奨など会社として努力しているが、仕事量は一向に減らない。
- 分からないことをそのまま部下やパートナー会社に丸投げにしている。
- 個人の仕事の出来具合よりも資格取得の有無が大事になっている。
- 資格ありきで考えられており、有無を言わさず資格の受験を強制する雰囲気がある。
口コミや評判はネット上の噂に過ぎません。百聞は一見に如かず。口コミサイトで調べるのも良いですが、時間があればOB訪問も積極的に行いましょう。特に志望度が高い企業であれば尚更です。
ビズリーチ・キャンパスならば自宅からOB訪問を申し込めます。わざわざ大学のキャリアセンターに出向く必要がありませんので時間短縮の面でもおすすめです。
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ニッセイ情報テクノロジーの選考フロー
ニッセイ情報テクノロジーの選考フローは以下の通りです。
- 説明会
- テストセンター&ES
- 一次面接(社員1名:学生1名、約1時間)
- 二次面接(社員1名:学生1名、約1時間)
- 最終面接(役員面接)
記憶が曖昧で全然覚えておらず、ネットの情報を頼りにしています。
Webテストはテストセンター形式(言語・非言語)です。難易度は標準的ですが、しっかり対策が必要です。
全ての面接が1対1形式で約1時間となります。おもに志望動機、学生時代の経験、キャリアビジョンを深掘りされ、特に
- なぜ親会社の日本生命ではなく、システム子会社なのか
- 外販にも興味があるか
- どの領域に関わりたいか
- なぜIT業界なのか
は頻出質問ですので、必ず回答を用意しておきましょう。詳細な選考情報はビズリーチ・キャンパスでのOB訪問や、就活会議・ワンキャリアなどの選考体験記で確認することをおすすめします。
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ニッセイ情報テクノロジーの就活生の学歴
説明会のみにしか参加していないため不明です。1人話した先輩社員は旧帝大出身でした。
私の後輩が成蹊大学出身で、この会社に決めたとのことより幅広いと推測できます。さらに経済学部出身のため、バリバリの理系以外にもしっかりと採用を行っております。
採用実績を見る限り、日東駒専から旧帝大まで幅広く、MARCH層がボリューム層と推測されます。日東駒専でも十分内定がもらえるチャンスはあります。
採用実績校:
愛知県立大学、青山学院大学、青山学院大学大学院、茨城大学大学院、大阪工業大学、大阪市立大学、大阪大学、大阪大学大学院、大阪電気通信大学、大阪府立大学、岡山大学、岡山大学大学院、お茶の水女子大学、関西大学、関西大学大学院、関西学院大学、関西学院大学大学院、学習院大学、学習院大学大学院、北里大学、九州工業大学、九州大学、九州大学大学院、京都大学大学院、京都府立大学、近畿大学、群馬大学、慶應義塾大学、慶應義塾大学大学院、工学院大学、甲南大学、神戸大学、神戸大学大学院、国際基督教大学、駒澤大学、埼玉大学大学院、滋賀大学、静岡大学大学院、芝浦工業大学、首都大学東京、首都大学東京大学院、上智大学、成蹊大学、成蹊大学大学院、成城大学、西南学院大学、千葉工業大学、千葉大学、千葉大学大学院、中央大学、中央大学大学院、筑波大学、筑波大学大学院、電気通信大学、東海大学、東京外国語大学大学院、東京学芸大学、東京工科大学、東京工業大学大学院、東京女子大学、東京大学、東京大学大学院、東京電機大学、東京都市大学、東京農工大学大学院、東京理科大学、東京理科大学大学院、東邦大学大学院、東北大学大学院、東洋大学、同志社大学、同志社大学大学院、名古屋商科大学、名古屋市立大学、名古屋大学、名古屋大学大学院、奈良女子大学、新潟大学、日本女子大学、日本大学、日本大学大学院、一橋大学、一橋大学大学院、兵庫県立大学大学院、弘前大学大学院、広島大学、広島大学大学院、文教大学、法政大学、法政大学大学院、北海道情報大学、北海道大学、北海道大学大学院、明治学院大学、明治大学、明治大学大学院、山梨大学、横浜国立大学、横浜国立大学大学院、立教大学、立命館大学、立命館大学大学院、龍谷大学、龍谷大学大学院、和歌山大学、早稲田大学、早稲田大学大学院引用:リクナビ2021
採用人数も多いため、就活生にとってはチャンスが広がります。
他の就活生(内定者)が使用していたニッセイ情報テクノロジーの志望動機を紹介
ニッセイ情報テクノロジーの志望動機は、大きく3つのパターンに分類できますので、これから箇条書きで紹介していきます。志望理由に正解はありませんので、自分の言葉で伝えられるようにしましょう。
パターン1:日本生命という大企業を支える責任感とやりがい
1つ目は親会社の日本生命を全面に出すパターンです。
- 日本最大の生命保険会社のシステムを支える
- 大規模システム開発のノウハウを持つ
- 年金システムや保険システムなど社会的影響力が大きい
- ヘルスケア事業で社会問題解決につながる
具体的な志望動機の例はこちらです。
日本生命は契約件数・保有契約高ともに業界トップであり、そのシステムを支えることは大きな社会的責任とやりがいを感じます。特に高齢化社会において年金システムや医療保険システムの重要性は増しており、IT技術で社会課題解決に貢献したいと考えています。
パターン2:外販事業への挑戦と成長機会
2つ目はニッセイ情報テクノロジーの特徴でもある外販を活かして、自分の成長につなげるパターンです。
- 生保系SIerの中で最も外販に力を入れている
- 内販の安定性と外販の成長性の両立
- 多様なキャリアパスが選択できる
- 企業として挑戦している姿勢がある
具体的な志望動機の例はこちらです。
他の生保系SIerが内販中心なのに対し、御社は外販比率30%を目指して積極的に事業拡大しています。内販で培った大規模システム開発のノウハウを外販で活かす挑戦に魅力を感じます。また、将来的に内販・外販どちらのキャリアも選択できる点も志望理由です。
パターン3:充実した研修制度と働く環境
3つ目は研修制度や働く環境ですが、こちらはあまり他企業とは差別化できませんので、あまりおすすめしません。
- 3ヶ月間のみっちり研修でIT未経験でもスキルを習得できる
- 年次ごとの研修制度が充実
- 長く働ける環境が整っている
- ワークライフバランスが実現できる
具体的な志望動機の例はこちらです。
IT未経験の文系出身ですが、御社の3ヶ月間の新入社員研修では基礎からしっかり学べると伺いました。また、年次ごとの研修制度も充実しており、長期的にスキルを磨ける環境に魅力を感じます。安定した企業基盤のもとでキャリアを築きたいと考えています。
志望動機作成の3ステップ
- STEP1他の生保系SIerとの違いを明確にする
- 第一生命テクノクロス、明治安田生命テクノロジーとどう違うのか
- 外販比率、日本生命の規模が差別化のポイントです。
- STEP2なぜ親会社(日本生命)ではなくシステム子会社なのか「IT技術で課題解決したい」という軸を明確に
- STEP3具体的なエピソードで肉付けするOB訪問で聞いた話、説明会での印象などを盛り込む
志望動機に正解はありませんが、『なぜこの会社でなければならないのか』を具体的に語れるかが重要です。
私が選考で使用していたニッセイ情報テクノロジーの志望動機
実際にはESを出していないため、出そうと思っていた案です。2つのテーマで構成させます。
- 日本最大の生命保険会社をシステムで支えられること
- 内販のみならず、外販も伸ばしていること
まず1つ目が『日本最大の生命保険会社をシステムで支えられること』です。大きな基盤があるからこそ、大きな仕事にチャレンジできると思っています。また、保険はメーカーと違って形のない商品でお客様にはイメージされにくいです。それをITから支えることで、保険商品に付加価値を付け、新たなソリューションの提供をしたいです。
2つ目は『内販のみならず、外販も伸ばしていること』です。日本生命の大きな基盤も魅力的ですが、外販も手掛けていることで、キャリアの選択肢が広がります。そして外販も行っていることから、企業としても成長していく姿勢が伺えます。
ニッセイ情報テクノロジーの選考結果&まとめ
私はニッセイ情報テクノロジーの説明会に参加しましたが、その後の選考には進みませんでした。
説明会の座談会で話を伺った社員の方(旧帝大出身)が、『1~2年目はプログラミングが本当に辛くて、毎日泣いていた』と笑って話してくれましたが、目は笑っていませんでした。そのため、同時に入社後の厳しさを実感し、自分に合うかどうか慎重に考える必要があると感じました。
ただし、これはあくまで一人の社員の経験であり、全ての部署や社員がそうとは限りません。実際、口コミサイトでは
- 内販部署はホワイト
- 研修制度が充実していて安心
という声も多くあります。
バリバリ仕事がしたい人や、業界トップクラスのシステムに関わりたい場合はおすすめです。ちなみに日本生命本体でもIT・システム採用をしていますので、こちらも視野に入れてみましょう。










