NECは国内最大手のSIerです。就活を始める前はパソコンを作っている会社だと思っていましたが、実際に重視している事業は全然違いました。
どんな特徴があるのか、実際の就活体験で感じた部分を今から紹介していきます。
Contents
就活で感じたNECの特徴
業務内容や事業内容
NTTデータや日立、富士通と肩を並べる国内最大手のSIerです。社会ソリューションに力を入れており、官公庁向けがNECの一つの特徴です。
- パブリック事業
- エンタープライズ事業
- ネットワークサービス事業
- システムプラットフォーム事業
- グローバル事業
SE志望であれば、政府や官公庁、地方公共団体向けの『パブリック事業』、銀行や保険と言った金融業から製造流通業向けの『エンタープライズ事業』の仕事に関わりたいと志望動機を組み立てるのがイメージしやすそうです。
簡単に言うと官公庁向けや金融業向けの大規模な案件を抱えます。大型案件でもそこまでの分野はNECソリューションイノベータ、中小企業案件はNECネクサソリューションズなどと区別ができています。
ちなみにNECは住友系財閥です。三井住友銀行や三井住友海上火災保険などと強み結び付きがあるのが容易に分かります。
職種は以下の通りで、志望の場合はシステムエンジニアやサービスエンジニアに分類されます。
- 研究
- ハードウェア技術
- ソフトウェア開発
- SE(システムエンジニア、サービスエンジニア)
- 営業
- スタッフ(事業計画、資材調達、人事、経理、経営企画、法務、知的財産など)
SIer以外にはセキュリティ分野に強みを持っていて、特に指紋認証や顔認証に強みを持っています。
BtoBが8割、BtoCが2割程です。2年目から上流工程に関わることがあるように、マネジメント(管理)系が中心です。そのため、実際に自分の手でプログラミングを行うことはそこまで多くはありません。と、言うよりも、ほとんどありません。
NECの売上高は3兆円程度です。同業他社の富士通が4兆円、日立が9兆円を超えていますので、一歩遅れを取っています。しかし、この売上高は会社全体の売上です。SIer事業のみではありませんので、NECのSIer事業が劣っているわけではありません。
このような業績情報はEDINETで簡単に調べられます。
福利厚生や勤務地
本社は田町ですが、そこで働けるのは営業だけと聞いたことがあるようなないような。
SEは基本的に品川付近の東京都内(23区内)勤務が多いようです。客先常駐となることもありますが、その場合でもSIer企業が多いので東京23区で働くことが多いです。客先常駐の場合、評価制度がよくわからないという問題点があると座談会で聞きました。
勤務時間は8:30~17:15となっています。客先常駐の場合、客先に合わせることもありますので、少し出社時間が遅く、または早くなることもあります。
また、男性でも育児休暇が取りやすい環境、若手でも手を上げやすく、上司にも意見を言いやすい環境です。
NECは良くも悪くも年功序列型で、能力が評価にあまり繋がらない声があります。実際に30歳で700万円に乗り、40歳で900万円程度です。課長以上になると1,000万円を超えますが、ここからは年功序列とは言えずある程度の力が必要そうです。
実際に働いている社員からのNECの口コミや評判
ここからは実際の転職サイトに載っている口コミや評判を紹介していきます。あくまでネット上での話です。できるだけ座談会やOB訪問にて自分の耳で確かめてみましょう。
良い口コミ・評判
- 本社では環境改善に力を入れていてフリーアドレス化が進んでいます。
- 各事業場のサテライトオフィスの整備、社外ワーキングスペースと契約したり、全員がテレワーク可能なようにPC、スマホを支給したり執務環境は劇的に改善している。
- シンクラを利用でき、家からでも業務可能。
- 2019年10月からスーパーフレックス制度が開始され、朝5時~夜22時までの間に働けば良くなった。
- ボーナスは業績が悪くても同じように支給されるので、今まで出なかったことはない。
- 日本の主な社会インフラのあちらこちらでシステムが導入されており、自分が関わったプロジェクトで世の中が激変した経緯をみてきた。
- 国防や宇宙開発に関係する部署があり、最終的な国策として残さざるを得ない会社でもある。
- ユビキタス、AI、ビッグデータ、顔認証など常に時代に合わせて積極的に新しい物へ取り組んでいるという姿勢が見える。
- 徐々に女性管理職も増えてきている。これから役員になる女性も現れるかと思う。
- 時短勤務や育休や産休制度は取得しやすい印象であり、取得している女性は複数いる印象
- マネージャーレベル(39歳)で1,000万円程度、部長レベルで1,300万円程度。
- 食堂の種類が多い(5種類)。売店とスターバックスがビル内にあるので便利。
- 休日に交流イベントがセットされることはあまりない印象。
- 喫煙室が限られているため、タバコを吸わない身としてはありがたい。
良くも悪くも大企業のような風潮があります。実は見えないところで様々なテクノロジーに挑戦しています。SEかと言われると、研究所寄りではありますが。
悪い口コミ・評判
- 基本的に理系社員が多いため、理屈が通らない提案や話し方をすると議論が滞りがち。
- 朝7:30から打合せを入れられて、夜の22:00まで仕事してないと白い目で見られる雰囲気。
- 休みが取りづらい。休みを取ろうという雰囲気がない。
- 通勤費は利用する通勤経路ではなく、最安な通勤経路の金額で支払われるため、満額払われるとは限りません。
- 海外比率を50%にするといいながら、この部分が何年たっても実行できないでいた。
- お客様の案件や客先でのトラブル等があると、22時を過ぎても業務を行うことがある。
- フレックス制度に柔軟性がない。事実上早めに帰る程度しか使えない。
- 業績不振からか希望退職を度々実施したり、工場の閉鎖や事業の切り売りを行っている。
- 業績不振から度々希望退職の話が出てくる。勇気がある人は早期退職でいなくなる為、残された人の負荷が多くなっている。
- 資格取得に関して支援はない。
- 役員や事業部長レベルの女性人数がマイノリティーであること。職場によっては女性比率が極端に低く、女性はやりづらいことがあるかもしれない。
- 上の人に気に入られることが出世の唯一の手段と言っても良いほどです。
- 寮に入る条件が自宅から100分以上かかる事で、厳密にチェックされる。
- 5年間いたが、福利厚生は緩やかに悪くなる一方だった気がする
口コミや評判はネット上の噂に過ぎません。百聞は一見に如かず。口コミサイトで調べるのも良いですが、時間があればOB訪問も積極的に行いましょう。特に志望度が高い企業であれば尚更です。
ビズリーチ・キャンパスならば自宅からOB訪問を申し込めます。わざわざ大学のキャリアセンターに出向く必要がありませんので時間短縮の面でもおすすめです。
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NECの就活における選考フロー
NECの選考はオーソドックスなスタイルです。
- ES&webテスト
- GD&テストセンター
- 1次面接
- 2次面接
- 最終面接※面接は2回だけとも聞いたり、プレゼン方式など少し謎が残ります
インターンに参加していると一部選考免除もあり、実際に私はインターンシップに参加したのでGD(グループディスカッション)は免除されました。
ES内容は以下の4点でした。
- NECでICTを活用してチャレンジしたいこと、成し遂げたいことは何か。
- 上記を実行するための自分の強みは何か2つ教えて下さい。(強み、理由をそれぞれ50文字以内で)
- 職種を志望する理由は何ですか。
- 誰にも負けない、人とは違ったアピールポイントがあったら教えて下さい。
4つと考えると多い部類に入りますが、一つ一つを見ていくとそうでもありません。以下のように読み替えることが出来ます。
- NECの志望動機
- 自分の強みの説明
- 職種の志望動機
- 自己PR
このように考えると一般的なESであることが分かります。強いて珍しいと言えば強みの説明ぐらいでしょうか。ちなみにSE職種の志望動機の参考例は以下に記載しています。
NECにはあったMARCH生の特権
MARCH生だけのセミナーがあり、このセミナーではグループワークを行った後に若手MARCH出身社員との座談会が開かれました。マーチでもあるので、早慶レベルでもあると思われます。
このグループワークの後にリクルーターから接触がある人もいるようです。私は接触はありませんでしたが、同じ大学の営業志望の友人は接触があったようです。また、SEだからリクルーターがつかない、営業だからつくとか真偽は不明です。
ちなみにMARCH生でもNTT東日本ならばリクルーターが付きます。私の場合は学内説明会が条件でしたので、学内説明会も意外と侮れません。
NECの就活生はどのぐらいの学歴か?
MARCH生だけのセミナーがあることや、私自身インターンシップに参加した経験から最下層はMARCHであると考えられます。
その他に早慶や東工、京大、難関国立大学など幅広い人に会い、ボリューム層は早慶上理レベルが濃厚。MARCH所属でもポテンシャルがなければ内定は貰えません。
正直MARCH未満の方はかなり狭き門です。インターンシップ参加時にはMARCH未満の方はいませんでした。説明会ではニッコマの人の会いましたが、おそらく内定はかなり難しいでしょう。
他の就活生(内定者)が使用していたNECの志望動機を紹介
箇条書きでNECの志望動機を紹介していきます。志望理由に正解はありませんので、自分の言葉で伝えられるようにしましょう。
- 認証技術やドローン技術といった技術力の高さ。新たなビジネスモデルの発掘
- ITを用いて防衛事業に関わる
- 顔認証や指紋認証のような世界的に誇れる技術を持っている
- セキュリティの知識がない誰もが安心できる社会づくりに貢献
- 長年に渡るお客様との強い信頼関係からエンドユーザーまで寄り添える
- ICTによる教員の働き方改革の実現
- 医療業界の病院経営の問題や介護が抱える課題にITで解決
- まだ世にない新しい「当たり前」を生み出したい
- 金融サービスをITから支え、新しい価値観を創造していく事業
- メディアを通して多くの人に多様な視点を持つきっかけを作りたい
- 幅広い業種、業界に信頼性の高いICTソリューションを提供されてきた
実際に内定を貰った就活生は防衛業界や教育業界、医療業界に金融業界など具体的な産業を用いていることが多いです。
私が選考で使用していたNEC志望動機
私がNECを志望した理由は大きく3点で構成していました。
- 大規模なシステムに関われること
- 幅広い分野に関わることができること
- グローバル化が進んでいること
特に見てほしいのが『幅広い分野に関わることができること』です。他の就活生は具体的にITで○○の業界を支えたい、新たな価値を創造したいと言っていまいたが、私はそのような明言を避けてきました。
実際に座談会やOB訪問した時の先輩社員は、同じように『幅広い分野』を志望動機として組み立てていました。
また、会社説明会時に早稲田の学生がみんなの前でアピールしていましたが、早稲田の説明会ではグローバルな視点がない学生には来てほしくないと言っていたらしいです。つまりこのグローバル化も一つの視点として取り込んでも良いと思います。
NECの選考結果&まとめ
インターンシップにも参加していたため、ES通過後にGD(グループディスカッション)の免除です。1次面接の予約電話が来ましたが、教育実習中なので後2週間は日程調整が難しいと伝えたら、また連絡すると言われ、そのまま連絡は来ませんでした。
インターンシップにも参加したので、とても行きたい企業でしたので、かなり悔しかったです。教育実習に行く方はこのようなこともあるので、注意してください。
ただ、このNECに出会えてから私の中での就活に対するモチベーションが180度変わり、自分自身の可能性を広げられました。そういうことから、一番感謝している企業です。